そもそも木材で作った家で地震に耐えられるのか
地震の国、日本。どう地震に耐える建築物を作るのか1000年にわたってその時々の技術者がしのぎを削ってきました。
その結論は明白です。建築物においては木材、特にヒノキの力を最大限に活かすこと。橋などの建造物は石組みや木組みを上手く使い分けること。これです。
正倉院や法隆寺の五重塔などは1000年にもわたって、倒壊するどころか、収蔵された宝物を護り抜いています。
木材のもつ収縮性や弾力性を見極め、地震などの力に逆らわずしなやかに受け流しています。
弱点──腐蝕しやすいこと、燃えやすいこと──を補ってさえあげれば、日本の風土に最も順応した建築素材、それが木材なのです。
木材は強い
木は鉄よりも強い
。「木は天然が作った素晴らしい素材で、重量あたりの強さでいうと鉄よりも強いのです」と、この「常識」を不定するのは、農林水産省森林総合研究所構造性能研究室の神谷室長です。 同室長によりますと、同じ重量で比較した場合、重さを断面積で割った強度比では、木は鉄やコンクリートより強いという。 強度には、引っ張り・曲げ・圧縮とあるが、いずれも木の方が強い。
では、何故、木が強いかというと、木の断面を電子顕微鏡で見るとよく分かるが、内部がパイプを束ねた中空構造になっているからです。鉄の場合でも、同じ重量の無垢の丸棒とパイプ状のものとを比べると、パイプ状の方が強い事はよく知られています。木が強いのはまさにこの原理が働いているからです。
木は確かに燃えるが、実は火に強く燃えにくい
木は燃えます。しかし、「燃える」ということと「燃えやすい」ということは違います。 木材でも断面積の大きなものは「『燃えにくい」のです。
断面積の大きな木材がどうして燃えにくいかというと、木は火に包まれると表面は燃えて炭化するのですが、実はこの炭化層が断熱材の役割をして、木の内部を火から守ってくれるのであります。
炭素には熱を伝えにくく、かつ、酸素を通しにくくする性質があるのです。 また、木はパイプ状の中空構造になっているため、当然空気を大量に含んでいます。この空気がまた、熱を遮断する役割を果たしているのです。
こうした、木の持つ耐火性能について、平成6年の建築基準法の改正により、木材も住宅建築用の準耐火素材としてもと認められるようになりました。
外側が燃えても、残った部分で建物全体を支えることのできる太さの木材であれば、木造の家でも安全というわけです。
素材自体を比較するのであれば、鉄のほうが熱を伝えやすいため、溶けてぐにゃぐにゃに曲がる可能性が高く、火に弱いと言えます。その点、木材は確かに燃える素材でありますが、断熱性能に優れているため除々にしか燃えず、強度が落ちることはありません。
管理さえよければ、木の生命は半永久
木材の耐久力については水の管理がポイント
台所、浴室、トイレといった水廻りから、腐り始めるのはこのためで、要は住居からジメジメとしたところを失くせばよいのです。
木材イコール住宅の耐久力は、住宅のこの部分の水の管理(壁内結露の問題また、外壁や屋根からの雨水の浸入)のメンテンスが大切になってくる所以です。
地震に強い住宅は可能か?
日本の伝統的な工法で建てられた住宅の良いところを活かし、上手に欠点を補えば、地震に強い住宅にすることは可能です。木柱や土台などの部分が年数が経っても丈夫で強度があるようにメンテナンスすることが重要です。
■木造住宅では、主に地震力を壁が負担する為、必要な壁量が定められています。
壁を点で補強するのではなく、面として壁全体を補強するのにアルミサイディングは非常に有効です。
■軸組工法の建物は、土台、柱、梁などの接合部分に、一定の強度を確保することが定められています。
リフォーム時に耐震診断を行い、痛んだ柱、梁などの構造体を取り替えたり、補強材を使い土台と柱を緊結するなど耐震補強・メンテナンスを実施
■屋根を軽くする。
日本は台風が多く、風に備えて飛ばされないようにどうしても屋根が重くなっています。これが地震で仇になります。
最近毎年のように起きる巨大地震で倒壊してしまう家屋の多くが、メンテナンス不足、腐蝕した柱が屋根重量を支えられずに折れてしまっています。原因を分析して対処することで地震に強い家屋にすることは可能なのです。

